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糖尿病内科

糖尿病内科

糖尿病の概要

現在、わが国で糖尿病が強く疑われている人は約950万人、糖尿病の可能性が否定できない人は約1,100万人と推定されます。 20歳以上の5人に1人は糖尿病の可能性があるということになります。

厚生労働省「平成24年度国民健康・栄養調査結果の概要」

糖尿病の基本

私たちは、いろいろな栄養素を食べ物として体に取り入れ、生命を維持しています。とくに糖質、たんぱく質、脂肪の3つは三大栄養素といわれます。
これらの栄養素が消化・吸収されると、肝臓でブドウ糖(血糖)が合成されます。血糖は体にとって最も重要なエネルギー源であり、体温を維持したり、筋肉を動かしたり、脳細胞が働くために利用されます。
筋肉や肝臓が血糖を利用する際、インスリンというホルモンが重要な役割を果たします。インスリンは、すい臓のランゲルハンス島という細胞でつくられ、特に血糖が高くなると大量に分泌されます。血液中のインスリンが増えると、筋肉細胞では血糖の消費が促進され、肝臓や脂肪細胞では血糖をグリコーゲンや脂肪の形で蓄えるのです。

生活習慣と定期検査について

糖尿病の発症には、その患者様の生活習慣が密接に関係しています。特に中高年の方は、仕事や家庭の責任が年々重くなり、なかなか自分の生活習慣を見直す余裕がありません。太っている、運動不足の人、大食いや早食いの人、ストレスが多い人など、生活習慣(環境)が生活習慣病になりやすい原因となっています。その他の原因としては、家族、血縁者に糖尿病患者のいる人など、体質(遺伝)も原因となります。
生活習慣病予防

糖尿病は重症になると症状が現れますが、大部分の方はほとんど無症状です。糖尿病は自覚症状があまり出ないため、「糖尿病が良い状態」かどうかを確認するためのさまざまな定期検査がとても重要になります。

糖尿病のコントロール状況を調べる検査には、血糖値、HbA1cなどがあります。血糖値は血液中の糖(ブドウ糖)の濃さを調べます。空腹時の血糖だけでなく、食後の血糖もコントロールしなければなりません。 血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンにブドウ糖がくっついたものをHbA1cといい、血糖値が高くなると増加します。この値は検査時からさかのぼって、1~2ヶ月の血糖コントロールを示しています。

三大合併症について

糖尿病で怖いのは、様々な合併症です。これには大きく分けて、急に起こるもの(急性合併症)とゆっくり起こるもの(慢性合併症)があります。 急性合併症の代表が、糖尿病性昏睡です。急激に血糖値が上がることで意識を失い、命にも関わります。これに対し、慢性合併症は気づかないうちに進行している点で、より厄介です。慢性合併症のうち糖尿病神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病腎症は、高血糖が長く続くことによって起こる、糖尿病特有の合併症です。 糖尿病神経障害は比較的早くから現れ、足のしびれ・痛み・つり・冷え・ほてりなどの症状を呈します。悪化すると、ちょっとした傷や火傷がきっかけで壊疽になることもあります。

糖尿病による様々な合併症

糖尿病網膜症は眼底の血管がつまったり出血したりするもので、年間4,000人以上が失明し、成人では失明の最大の原因になっています。しかも、早期には自覚症状がなく、眼科での定期検査が必要です。 糖尿病腎症は、血液をろ過する腎臓のフィルターの目が粗くなったり、目詰まりするものです。その結果、体がむくみ、尿に出るべき毒素がたまるようになります(腎不全)。腎不全が進行すると人工透析が必要になります。糖尿病腎症から透析をスタートする方は年間約15,000人で、人工透析患者の約3分の1を占めるようになりました。

日常生活で出来る運動の実例

最初は10~15分の運動にとどめましょう。体調が良くない場合は特にこれを守ってください。運動療法を徐々に強化して、週に最低3~4日は活動するようにしましょう。毎日活動するとさらに効果的です。必ず最初にウォームアップの運動とストレッチを10~15分行い、最後もストレッチを10~15分行うようにしましょう。低血糖時に対処できるようにブドウ糖などの持参を忘れないようにして下さい。

注意: 始める前に必ず医師と相談してください。糖尿病をうまく管理できていない状態で運動療法を始めるのは危険です。

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